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リフォーム事例:㈱モリ モリ・リフォーム

ご紹介する現場は福崎町。
福崎町は、交通の便もよく、地域によっては、お店も多く、栄えている部分もありますが、
田園、山、川・・・いろんな自然がまだまだ残る場所です。
昔は、家の周りは親戚、何世帯も同居する住宅も多かった場所ですが、
今は、比較的若者も多い地域ですが、
子世帯は町内で住むものの、調整区域にも多く入っているため、
所有の土地や田んぼがありながらも、便利のいい場所に家を建てていることが多いです。

今回のお客様は、
空き屋になった古民家をリノベーションされました。
お客様のご自宅はお隣。
現場となった住宅は親戚の持ち物だったようです。
母屋に、蔵、離れ、水廻りの増築など
長年にわたり増築を重ねられ、たくさんの屋根が入りくんだ形状になっていました。

数年前から住む人もいなくなり、
空き屋状態に。
空き屋になってからは、不朽も早くなって、
屋根に穴が開いたり、雨漏れ、また近くの竹藪から、竹の根が伸び、和室に顔を出している状態。
室内も建具は動かず、床が抜け落ちていました。
久々に空いた建具から光が差し込み、
大きな立派な梁や、柱は、堂々とたたずむのでした。

この建物をお客様は、空き家活用支援事業を活用して、再び利用とされようとしたのでした。

始めは、残せるものは置いておいてという予定でしたので、
母屋、離れ、蔵を温存のまま、繋げていた部分を取り除き、
将来的には宿泊もできる古民家民泊をご展望だったのですが、
すべての建物で老朽化が不朽がひどく、多額の費用もかかり、
また、店舗として考えた場合、動線として、駐車場の確保も必要なため、
母屋だけを残し、他の建物を解体することとなりました。
惜しいと思いつつも、古民家を再生また、維持していくことも考えの決断です。

工事は、まず解体から始まります。狭い道、倒れてきそうな建物。
老朽化した建物、壊すこともとても危険です。
倒れ止めを施し、注意しながら進めていきます。

外壁も取り払われ、柱と屋根だけ残った基礎の無い建物は、
頭でっかちに見えてとても不安定。
ここから、私達の手で、古きよきものをのこしながら、再生していくのです。
まず、配管をし、土間コンクリートを打ちます。
残った通し柱を見ていただいたらわかるように、
石の上に柱が乗っています。その石の高さまでを土間コンクリート施工して、
山からの湿気を止めます。
家は床下の高さはある程度上げるほうがいいのですが、その高さはこちらの家には余裕はありません。
立ちあがりの布基礎はほぼ作れませんでしたので、
土間コンクリートに直接ホールダウンを取付け、土間コンの面と、柱、横架材を緊結し、
揺れずれに強くしました。。
またあたらしくした土台は、直接土間につくことなく、基礎パッキンをかましました。
そして、防シロアリ剤の散布。

壁・柱のバランスによって、補強金物も配置しています。
耐震改修をするといっても、古民家店舗としての趣を残すために広く壁のない空間を作るためには、
緊結金物の選定、外壁面の壁の補強はとても重要です。
そして、雨水の侵入による不朽を防ぐため、屋根の再塗装、外壁焼き板の張替えを行っています。

外部建具もペアガラスのアルミサッシとし、床にも壁にも断熱材を施しています。
土・ワラがのり、自然換気を考えて作られていた竹天井は趣があるまま残します。
今回は隙間から土ぼこりが落ちてくるのがきになりましたので、塗装にて固めています。
換気は、機器換気として計画しています。

内装は、床は多くの人が利用することを考え、擦り傷などの予防ができるコートされたフロアを採用。
壁・天井は、一部はクロス、多くは左官にしています。
梁は、濃くお化粧され、一段と引き締まった容貌に。
モジュールが一律でない柱のリズムに悪戦苦闘してくれた大工。
いつもの手慣れたリフォームの施工部隊も頭を悩ませながら一緒になって工事をすすめました

古民家再生の完成です。
「古民家カフェ」として生まれ変わりました。


玄関建具をあけると、コーヒー豆を挽いたこおばしいかおり。
沸騰した湯気がけむる厨房。
奥様のお手製の季節果実を使ったの昔ながらのケーキと共におもてなしくださいます。

「趣味の域でのカフェ経営ですので!」とご夫婦は語られます。

朽ち果てていくお隣の空き家を、再生させようと立ち上がられてから、
完成まで数年かかりました。いろんな条件や、思い、申請、工程を経ての実現でした。

当社の地域でも、古民家の空き家がたくさんあります。
今の家は耐震性も断熱性も機能性もいいから、新しい家に魅力を感じるのは当然のことです。
でも、一度このカフェに行って、ゆっくりコーヒーを飲んで眺めてみてください。
・・・・・なんか落ち着く。
そんな魅力が古民家にはあるのです。
古民家には、人の手で一つ一つ積み重ねて作られた温かみがあり、
貼り付けの加工品でなく、自然素材の本物がそこにはあって、
きっと、自然に還るものだけで作り上げられたものには、無意識に安心や心地よさが感じられるのかと。

古民家再生や維持には、とてもコストも手間もかかります。
また、昔と今とでは、気候や自然災害など環境も変わっています。
それでも、古民家暮らしを選ばれた方に、
住みやすい古民家をこれからもご提案できたらと思います。

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